2023年4月から制度変更される?基本情報技術者試験【科目A編】

2023年4月から基本情報技術者の試験制度が変更されます。

少し前にCBT方式への変更はありましたが、今回の制度変更は試験実施期間・出題方式等大幅な変化が見られます。
今回の変更で、今までの勉強がすべてムダになるわけではないですが、試験方式が変わればもちろん対策も変わると思います。
まずは、変更点を確認して試験対策に役立てましょう!

このページでは、「基本情報技術者試験 科目A(旧:午前問題)」に焦点を当てています。

全般的なことはこちらでまとめているので、ご確認ください。

基本情報技術者試験 2023年4月より制度が変わる?? - 基本情報技術者試験 合格戦略

 

科目Bについてはこちらから!

2023年4月から制度変更される?基本情報技術者試験【科目B編】 - 基本情報技術者試験 合格戦略

 

 

 

変更される点はココ!!

試験の全般的ことをいうと試験の実施方式等が変わっていますが、科目Aで特に気にしておくべき点を抑えましょう。

①採点方式
採点方式がIRT(Item Response Theory:項目応答理論)に変更されます。
今までは、1問何点という方式を取っていましたが、解答結果に基づいて配点を算出する方式変更されました。
今までは1問あたり1.25点でした。試験後の自己採点でどの程度取れているかが分かっていましたが、今回からはそうではなくなります。過去問での演習時には合格点に余裕を持った点数が取れるように勉強しておきましょう!(CBT方式になってから、自己採点もできなくなりましたが、、)

変更前:素点方式
変更後:IRT方式 

※IRT方式とは、解答結果に基づいて配点を算出する仕組みになっています。
 そのため、従来の試験のような、【1問何点】といった明確な採点基準は存在しません。
 IRT方式を用いることで、異なるテスト間でスコアを比較することもでき、また、複数回実施・常時受験が可能となります。
  
②合格基準
今までは60点以上/100点満点中で合格となっていました。
今回からは、評価点が基準点(600点)以上/1000点満点中であれば合格となります。

取らなければいけない割合は変わっていないので、個人的にはそこまで気にする必要はないと考えています。

 

③試験時間・問題数

試験時間が下記のように変更されます。

変更前:150分

変更後:90分

また、問題数も下記のように変更されます。

変更前:80問

変更後:60問


つまり、1問あたり1分30秒で解かなければいけない計算になります。

今までは1問あたり約1分50秒で解けばよかったのですが、1問あたり20秒の持ち時間が少なくなっています。

 

また、問題数も20問少なくなっています。そのため、1問1問の価値が上がっています。単純計算だと1問あたり1.66点(比較のために100点満点想定で算出)ということになり、36問は正解しないと合格できない計算になります。

 

科目Aのサンプル問題を確認すると下記のようなの比率でした。

また、今まではそれぞれの系統ごとにテクノロジ系→マネジメント系→ストラテジ系の順で出題されていましたが、今回のサンプル問題を見た限りだとテクノロジ系→マネジメント系→ストラテジ系の順では出題されないようです。

テクノロジ系問題:37問程度

マネジメント系問題:8問程度

ストラテジ系問題:15問程度

 

 

ここは変わらない!

以下3点はサンプル問題・要綱を見る限り、変わらない印象です。

特に問題の傾向性は解いてみた感じ、変わっていません。今後も過去に出題されていた問題がそのまま試験に出題されると思います。そのため、過去問演習は今までどおり重要になってくるかと思います。

・問題の傾向性

・科目A免除制度

・試験範囲

 

 

具体的な問題はどんな感じ?

テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系で1問ずつあげてみます。

基本的に問題の難易度は変わらないと感じています。

テクノロジ系問題

この問題は今まで試験勉強をしている中でも見たことがあります。

問題の内容は今までどおりですね。

問25:IoT で用いられる無線通信技術であり,近距離の IT 機器同士が通信する無線 PAN
(Personal Area Network)と呼ばれるネットワークに利用されるものはどれか。
 ア:BLE(Bluetooth Low Energy)
 イ:LTE(Long Term Evolution)
 ウ:PLC(Power Line Communication)
 エ:PPP(Point-to-Point Protocol)

基本情報技術者試験(科目A試験)サンプル問題(60問)セットより抜粋

 

マネジメント系問題

問題内容は少し違ったかもしれませんが、基本的な用語である「ベンチマーキング」について問われている問題ですね。こちらも今までどおりの勉強方法で問題なく対応できると思います。

問45 サービスマネジメントのプロセス改善におけるベンチマーキングはどれか。
 ア:IT サービスのパフォーマンスを財務,顧客,内部プロセス,学習と成長の観点
   から測定し,戦略的な活動をサポートする。
 イ:業界内外の優れた業務方法(ベストプラクティス)と比較して,サービス品質及
   びパフォーマンスのレベルを評価する。
 ウ:サービスのレベルで可用性,信頼性,パフォーマンスを測定し,顧客に報告する。
 エ:強み,弱み,機会,脅威の観点から IT サービスマネジメントの現状を分析する。

基本情報技術者試験(科目A試験)サンプル問題(60問)セットより抜粋

 

ストラテジ系問題

やはりこれも見たことがあります。

問55 ロングテールの説明はどれか。
 ア:Web コンテンツを構成するテキストや画像などのデジタルコンテンツに,

   統合的・体系的な管理,配信などの必要な処理を行うこと
 イ:インターネットショッピングで,売上の全体に対して,

        あまり売れない商品群の売上合計が無視できない割合になっていること
 ウ:自分の Web サイトやブログに企業へのリンクを掲載し,

         他者がこれらのリンクを経由して商品を購入したときに,企業が紹介料を支払うこと
 エ:メーカや卸売業者から商品を直接発送することによって,在庫リスクを負うこと
         なく自分の Web サイトで商品が販売できること

基本情報技術者試験(科目A試験)サンプル問題(60問)セットより抜粋

 

 

最後に...

制度変更を不安に感じる方もいるとは思います。基本的に試験範囲も変わっていないので勉強する内容は変わりません。勉強方法も参考書と過去問を使った勉強方法で十分であると考えています。

ただし、1問の価値は上がってしまい、1問にかけられる時間も減っています。

今までよりは科目Aについても丁寧に勉強する必要があるかもしれませんね。

私が受けたとき(旧制度のとき)は時間がすごく余っていたので、そこまで気にする必要はないと思っていますが、、

 

ただ、ナメていると落ちるのが基本情報技術者試験。しっかりと勉強する必要はもちろんあります。笑
制度変更で不安に感じる方はオンラインスクールの受講等を検討しても良いかもしれません。通信講座では、新制度へ向けた対策コースが設けられていますし、免除制度もうまく使えるかもしれません。

 

公式の制度変更を確認されたいという方はこちらをご確認ください。

IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:基本情報技術者試験

 

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