【基本情報技術者試験】よく出る問題(VLAN編)

基本情報技術者試験の午後問題では、VLAN(Virtual Local Area Network)に関する問題が出ています。応用情報技術者試験でも出ていたりと情報処理技術者試験では頻出と言える問題であると考えています。

今回はそんな「VLAN(Virtual Local Area Network)」について見ていきます。

※どちらかというとネットワークの問題ですが、情報セキュリティの問題としても出題される可能性があるのでは?と思ってます!

 

 

目次

 

 

VLANの話をする前に前提知識となるについて確認していきましょう!

 

ネットワークの範囲について

 

ネットワークの範囲によって名称が異なります。LANのみ押さえておけば問題ないですが、他にも種類があることは知っておきましょう!
 
PAN(Personal Area Network)
PANは個人領域ネットワークを指します。個人や個人のデバイスによって使用される小規模なネットワークです。一般的なPANの例は、Bluetoothを使用してスマートフォンとヘッドセットを接続する場合や、個人のコンピュータと周辺機器(プリンターやキーボードなど)を接続する場合などがあります。
 
LAN(Local Area Network)

LANはローカルエリアネットワークを指します。一定の地理的領域(建物やキャンパスなど)内で使用されるネットワークです。LANは、複数のコンピュータやネットワークデバイスが相互に接続され、リソース共有やデータ通信を行うための環境を提供します。イーサネットWi-Fiなどの技術がLANの構築に使用されます。

 

MAN(Metropolitan Area Network)
MANは都市域ネットワークを指します。都市や地域内の広範な地理的領域で使用されるネットワークです。MANは、複数のLANを相互に接続し、データ通信を提供する役割を果たします。光ファイバーケーブルや専用の通信回線がMANの構築に使用されることがあります。
 
WAN(Wide Area Network)

WANは広域ネットワークを指します。大きな地理的領域をカバーし、複数の都市や地域を相互に接続するネットワークです。WANは、インターネットや専用線などの通信回線を使用して構築され、異なる地域や組織間でのデータ通信を可能にします。WANは、グローバルな通信インフラストラクチャを構築するために使用されます。

 

 

 

 

 

ネットワーク層の接続について

ネットワークへの接続時に使用されるデバイスの種類を紹介します。

 

リピータ

ネットワーク上の信号を増幅・再生して伝送するためのデバイスです。物理的なケーブルの長さによる信号の減衰やノイズの影響を軽減し、信号の強度と品質を維持します。リピータは、ネットワークの範囲を延長する目的で使用されますが、ネットワークのセグメントを分割することはできません。

 

ブリッジ

ネットワーク上のトラフィックをセグメントごとに分割し、トラフィックの制御を行うためのデバイスです。ブリッジは、MACアドレスをもとにパケットの転送を決定します。複数のLANセグメントを接続し、トラフィックの制御やセグメント間の通信を行うことができます。

 

ハブ

ネットワーク上の複数のデバイスを接続し、データの送受信を行うためのデバイスです。ハブは、ネットワーク上のデータを受信すると、接続された全てのポートにデータを転送します。ハブは物理的なレベルでのデータのブロードキャストを行い、データの転送効率が低下する可能性があります。近年のハブはスイッチングハブと呼ばれ、MACアドレスをもとにデータの転送を制御することができます。

 

ルータ

コンピューターネットワークにおいて、異なるネットワークを相互に接続し、パケットの転送とネットワーク間の通信を制御する役割を持つネットワークデバイスです。パケット交換方式を使用してデータを転送します。パケットは、送信元から送信先へのアドレス情報やデータを含む小さなデータの塊です。ルータは、パケットのヘッダ情報を解析し、目的地のネットワークを特定してパケットを転送します。

 

 

 

VLAN(Virtual Local Area Network)とは??

VLAN(Virtual Local Area Network)は、物理的なネットワークインフラストラクチャを論理的に分割するための技術です。スイッチやルータなどのネットワーク機器を使用して、複数のネットワークを仮想的に作成することができます。

通常、ローカルエリアネットワーク(LAN)は物理的に接続された機器で構成されていますが、VLANを使用すると、異なる物理的な場所にある機器を同じネットワーク上に存在しているかのように論理的にグループ化することができます。

VLANを使用すると、以下のような利点があります。

  1. セキュリティの向上: VLANを使用することで、異なるセキュリティ要件を持つネットワークグループを分離することができます。ネットワークのトラフィックを制御することで、セキュリティの向上やネットワークリソースの保護が可能になります。
  2. パフォーマンスの最適化: VLANを使用することで、トラフィックの優先順位付けやセグメンテーションを行うことができます。これにより、ネットワークの帯域幅を最適に活用し、パフォーマンスの向上が期待できます。
  3. フレキシビリティの向上: VLANを使用することで、ネットワーク上の機器やユーザを柔軟にグループ化できます。物理的な配置にとらわれずに、論理的なネットワークグループを作成することができます。
  4. 管理の簡素化: VLANを使用することで、ネットワーク上の機器の管理が容易になります。特定のネットワークグループに対する設定や制御を一元化して行うことができます。

VLANは、企業内のネットワークセグメンテーションや仮想化環境など、さまざまなシナリオで使用されます。

 

 

 

まとめ

基本的にはVLANはどんなものかを押さえておけば問題ないと考えています。

また、VLANに関する問題が出るとは限りません。特にネットワークの問題と思われるなので、参考程度に出てくるかもしれませんがメインの問題としては出題されないものと考えています。(科目Aでは出てくるとは思います。)

ただ、どんなものか知っておくだけで解答のスピードは格段に上がり、他の問題に費やせる時間が出てくると思います。

無駄とは思わず、旧基本情報技術者試験(午後問題)の過去問を一度見返してみてはいかがでしょうか。