【解説】基本情報技術者試験 サンプル問題(科目A) 問28

2023年4月から基本情報技術者の試験制度が変更されました。

出題方式は「多肢選択式(四肢択一)」で以前と同じですが、試験時間が150分→90分と変更されています。つまり、科目Aは1問を1分30秒で解かなければ行けない計算になります。

参考書で基本的な語句や意味を押さえた後は過去問を何度も問いて傾向を掴むと良いでしょう。

サンプル問題の構成は▼こちらのようになっています。

■テクノロジ系  問1~問41

■マネジメント系 問42~問48

■ストラテジ系  問49~問60

 

CBT化に伴って過去問題がすべて公開されることはなくなりましたが、サンプル問題は公式にIPAから出されている貴重な情報です!

早速、問題を見ていきましょう!

 

 

 

 

問28(テクノロジ系)

設問

出典:基本情報技術者試験 科目A試験サンプル問題

 

 

解答

答え:「エ」

 

 

解説

UDP(User Datagram Protocol)とTCP(Transmission Control Protocol)は、インターネットプロトコル(IP)を介してデータを送受信するための主要な通信プロトコルです。両者の違いは主に、接続の確立やデータ転送の信頼性に関する部分にあります。

 

UDPの特徴

接続レス UDPは接続を確立することなくデータを送信します。
速度重視 軽量でデータ転送が高速。エラーチェックや再送機能がないため、リアルタイム性が求められる用途に適しています(例: ビデオストリーミングやオンラインゲーム)。
信頼性の保証がない データが途中で失われる可能性があるため、重要でないデータや一部のデータが欠けても問題のないアプリケーション向けです。


TCPの特徴

接続型 データ送信前に接続を確立し、送受信の準備を整えます(3ウェイハンドシェイクと呼ばれるプロセス)。
信頼性の高い転送 エラーチェックや再送機能があり、データの完全性を保証します。データの送受信順も保証されるため、信頼性が重要なデータ転送に適しています(例: Webブラウジングやファイル転送)。
遅延が発生する可能性 UDPに比べてオーバーヘッドが多いため、データ転送に多少の遅延が生じることがあります。

 

つまり、UDPはリアルタイム性を優先し、TCPは信頼性を優先するプロトコルです。

 

ア:不適。HTTP(Hypertext Transfer Protocol)は、WebブラウザとWebサーバーの間でデータを転送するためのプロトコルです。WebサイトやWebサービスを利用する際に、HTMLファイル、画像、動画などのデータをインターネット上で送受信するために使用されます。アプリケーション層のプロトコルです。

イ:不適。ネットワーク層プロトコルです。

ウ:不適。トランスポート層プロトコルです。リアルタイム性を重視します。

エ:適切。トランスポート層プロトコルです。信頼性を重視します。

 

したがって、正解の選択肢は「エ」になります。

 

最後に

いかがだったでしょうか。

ケアレスミスなどがないように、冷静に解答していきましょう!